データから見る「今の子どもたちにとってほんとうに必要な学び」とは?

こんにちは。

未実会のへっぴり腰男こと「のり」です。

前回に引き続き「この町の教育」について、ぼくたちが勉強している内容を書き残してきたいと思います★

前回までの内容をざっくりおさらいすると、

・この町に再建される学校についてみんなで考えている

・少人数体制の「イエナプラン教育」というステキな教育方法を見つけた

・少子化が進むこの町の「複式学級」と条件が似てて取り入れられそう

・だけどほんとにできるの?

といった感じで話が進んできました。

「複式学級」というと、日本ではネガティブにとらえられがちですが、

世界に目を向けてみると少人数だからこそできる教育があり、

その中の一つに、「イエナプラン教育」というものがありました。


この「イエナプラン教育」とは、教育で時代の先をいく「オランダ」で取り入れられている教育方法の一つです。

子どもたちひとりひとりが大切デス!


しかしながら、ぼくたち日本人は、従来の受け身型の「日本の教育」に馴染みすぎています。

はたして、この「イエナプラン教育」は実際に町の人々に受け入れてもらえるだろうか・・

ぼくたちは大きな問題にぶつかっていました。




そこで、今回は「日本の子どもたち」って世界の国と比べてどんな状況にいるのかを理解していきたいと思います。

この内容もまた、未実会メンバーの1人が調べ上げてくれたんですよ(^^





日本の学力は高いが、「学び」に楽しさを感じていない



まずは、日本の子どもたちの学力レベルを見てみましょう。

15歳以上の児童を対象とした国際的な調査によりますと、

「数学」・「科学」にいたっては トップレベル であるようです。

ちなみに、この調査は2000年から行われているそうなんですが、長期的にみても日本は安定して上位にいるんだとか。

また、「読解力」は一見低いようにみえますが、37か国のうち11番目ということで、平均は上回っていることが分かります。

すごいですね。

学力はトップレベルの日本ですが、少し気がかりな数字もみうけられます。

それは、「勉強が楽しい」と答える子どもの割合が少ないことです。

他の国と比べてみると、ほとんどが国際平均よりも下回っているようです。

つまり、日本の子どもたちは「学力は高い」けれど、「勉強が楽しくない」と感じているようです。


勉強つまんなーい



まさに、ぼくも勉強なんて大っ嫌いな子どもでした。

(ほとんどの人ってそうじゃないですか? ・・違ってたらすみません)




学力が高いからといって、幸せであるとは言えない

もうひとつ、別の調査から日本をみてみましょう。

これは、ユニセフが発表している、学力だけじゃなく総合的にみた世界中の子どもたちの状況を示したものです。

学力に関しては、間違いなく日本のレベルは高いようです。

ちなみに、「イエナプラン教育」も取り入れている「オランダ」は16番目にいますね。

( オランダ = 「 Netherlands 」 )



ところがどうでしょう。

生活満足度でいうと、日本は 「ワースト2位」 なんだそうです。

世界の平均が76%ということを考えると、日本の62%ってかなり低いですよね。

これは生活に不満や不安を感じている子が、世界の中でもとても多いことを示しています。

しかし驚くことに、そんな日本とは正反対で、90%もの子が生活に満足していると答えた「1位」の国は・・

あの「イエナプラン教育」も取り入れている 「オランダ」 だったんです。




今の子どもたちにとって「ほんとうに必要な学び」とは?

「日本」の子どもたちの学力がトップレベルであることは、ほんとにすばらしいことだと思います。

しかし、世界の中でも 生活満足度が異常に低い ことは深刻に受けとめなければいけない事実です。

2017年に厚生労働省がまとめた調査によると、戦後初めて日本人の「10~14歳の死因」の1位が「自殺」となってしまったそうです。

若い世代の自殺率の高さは先進国の中で 「ワースト1」 なんだそうです。


この結果からぼくたちに突きつけられている問題は一つ。

はたして、学力が高いことだけがいいことなんでしょうか?

ということだと思います。

学力を高めることも大事ですが、それよりも子どもたちが、

「自分のことが大好き」

とか、

「生まれてきてよかった」

と感じながら毎日イキイキと過ごせる社会にしていくことが大事なんじゃないでしょうか?

誰一人取り残されることなく、

みんながお互いに社会の一員として認め合い、

幸せに暮らしていける。

それはとても難しいことなのかもしれませんが、少なくとも今の状況よりは良くしてあげたいし、

かけがえのない小さな命を助けてあげたいじゃないですか。

そのためにはどうしたらいいのでしょう?



その答えは、子どもたちが1日の大半の時間を過ごす「学校」の中にあるのかもしれません。



次回、日本の教育方針である「新学習指導要領」について書いていきたいと思います。


それではまた。


HOME


関連コンテンツ